過去問の取り組み方使い方を徹底解説!種類・目的・メリット・レベル・購入時期・やる時期・ペース【高校受験】

過去問の取り組み方を徹底解説!種類・目的・メリット・レベル・購入時期・やる時期・ペース【高校受験】
山田優輔

こんにちは!
進学塾リードアップの山田優輔です。

この記事では「高校受験の過去問の取り組み方・使い方」について徹底解説します!

この記事を読めばわかること
  • 過去問をやる目的・メリット
  • 過去問の種類
  • 過去問のレベル・取り組み目安
  • 過去問を購入する時期
  • 過去問をやる時期
  • 過去問をやるペース

など、この記事を読めば知りたいことをすべて知れるように、すべて詰め込みました。

ぜひ参考にしてください!

この記事で解説する「過去問をやる時期」や「過去問をやるペース」は普段リードアップのカリキュラムで勉強をしている、リードアップの塾生向けです。

過去問をやる目的・メリット

まずは前提として、過去問をやる目的・メリットをお伝えします。

過去問をやるべき理由と目的・メリットは以下の通りです。

過去問をやる目的
  1. 出題傾向や出題形式を知る
  2. 時間配分の感覚をつかむ
  3. 自分の実力とゴール(合格点)のギャップを知る
  4. 自分の実力とゴール(合格点)のギャップを埋めるための計画が立てれる

1つずつ詳しくみていきましょう。

①出題傾向や出題形式を知る

公立でも私立でも、入試問題の形式・構成は毎年ほぼ変わりません。

ですので、過去問を数年分やることで出題傾向や出題形式を知ることができます

例えば千葉県公立入試の数学は

  • 大問1は(1)が計算問題、(2)~(6)はデータ・確率・空間図形などの小問集合、(7)は作図
  • 大問2は関数
  • 大問3は平面図形の問題で(1)(2)は証明
  • 大問4は会話形式の問題

といった具合です。

傾向や形式を知っていれば、何を勉強すべきか明確になります

また、問題構成を事前に把握しておくことで、試験本番の緊張を和らげることができ、当日はより落ち着いて受けることができます

②時間配分の感覚をつかむ

過去問をやることで「国語は時間内に解き終わらない!」とか「数学は時間ギリギリでさいご焦っちゃう!」だとか、課題を発見することができます

そうすれば、

このスピードのままじゃダメだ。
解く順番を変えて、自分が得点できる大問からやろう

難しい問題に時間を取られすぎちゃっているから、後回しにしよう!

改善点や、最大限点数を伸ばすための戦略もわかってきます

③自分の実力とゴール(合格点)とのギャップを知る

志望校に合格するためには、「今の自分の実力(得点)」と「志望校合格のための実力(得点)」の間にどれぐらいの差があるかを知る必要があります

まだちゃんと勉強していないから、今やってもどうせ解けないから、、、

と、過去問を避けてしまう人がいますが、この段階では解けなくてもいいです。

その「どれぐらい解けないのか」を知ることが目的なので、臆せず取り組みましょう。

やってみると「今の段階でも解ける問題がこれくらいあるんだな」ということもわかります。

解いたら丸付けをして必ず得点を出して「合格まであと何点取れるようにならなければいけないのか?」を把握しましょう

④自分の実力とゴール(合格点)のギャップを埋めるための計画が立てられる

「今の自分の実力」と「志望校合格のための実力」の間にどれぐらい差があるかわかったら、

そのギャップを埋めるために

  • 「どうすれば」いいか?
  • 「何」を「どれぐらい」がんばればいいか?

がわかってきます

例えば、合格ラインまで30点足らないのであれば

理科・社会を15点ずつ上げれば合格点に届く。そのために●●をやろう。

理科社会を10点ずつと、英語数学を5点ずつ上げれば合格点に届く。英数5点ずつはこの問題ならもう少し勉強すればできるようになりそうだから、あの勉強をしよう。

と、やるべきことを明確にできます。

やるべきことが明確になれば、勉強のモチベーションの維持にもつながります

そうすればもう、あとはやるべきことをやっていくのみです!

過去問は3種類ある

高校受験で使う(使ってほしい)過去問は以下の3種類あります。

過去問の種類
  1. 千葉県公立高校入試の過去問
  2. 全国高校入試問題正解(通称「全国過去問」「電話帳」)
  3. 私立高校の過去問

それぞれ用途や目的が違うので、1つずつ解説していきます。

  1. 購入するべき人・レベル
  2. 目的
  3. 購入時期
  4. 取り組み時期
  5. 取り組むペース感

それぞれについて解説します。

千葉県公立入試の過去問の取り組み方・使い方

まずは千葉県の公立高校入試の過去問についてです。

千葉県公立過去問を購入するべき人

千葉県の公立過去問は、公立受験者は全員必ず購入しましょう

理由は、前述の「過去問をやる目的・メリット」そのまますべてです。

過去問をやる目的
  1. 出題傾向や出題形式を知る
  2. 時間配分の感覚をつかむ
  3. 自分の実力とゴール(合格点)のギャップを知る
  4. 自分の実力とゴール(合格点)のギャップを埋めるための計画が立てれる

千葉県公立過去問をやる目的

千葉県公立過去問をやる目的は、本来は前述の「過去問をやる目的・メリット」の4つです。

しかし、リードアップの塾生はこれらを「Vもぎ過去問」で行います。

詳しくはこのあとの「千葉県公立過去問の取り組み時期」で解説します。

リードアップ生は、公立過去問は「志望校の合格点を取れるかどうか測る」ためにやります

公立過去問は4年分しかありません。

つまり「自分が志望校に本当に合格できるかどうかを測るチャンス」は4回のみです。

ですので、この4回は休日の朝、環境を整えて、ちゃんと時間を測って実施しましょう。

そしてガチンコで・全身全霊で臨みましょう。

この4回の取り組み時期やペース感はこのあと解説します。

千葉県公立過去問の購入時期

千葉県の公立過去問はあまり売り切れることはないので、買うタイミングは基本的にいつでも大丈夫です。

とはいえ、冬以降は売り切れが怖いので、夏休み以降の8月〜9月頃に買うのが良いと思います

千葉県公立過去問は、上記の画像の通り2社から出版されています。

大した違いはないので、購入はどちらのものでもOKです。

雑談

私が中学生のときから、どちらも表紙デザインが変わってないです(笑)
ちなみに、私が中3の時はデザイン基準で左のスニーカーの方を買いました。

千葉県公立過去問の取り組み時期

結論から言うと、リードアップの塾生は千葉県公立過去問をやり始めるのは12月後半頃からでOKです

12月後半~公立本番直前までにかけてやっていきましょう。

リードアップ生は8月・10月・11月・12月・1月にVもぎ(県立そっくりもぎ)を受験します。

Vもぎについての詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。

私立Vもぎは受けた方がいいの?【高校受験】|Q&A

そして、中3生は毎回のVもぎ受験の前に、Vもぎの過去問を2〜3年分授業内で実施します。

Vもぎ過去問合計約10回+Vもぎ本番5回で、公立過去問15年分の演習量になります。

そのため、過去問をやる目的である

  1. 出題傾向や出題形式を知る
  2. 時間配分の感覚をつかむ
  3. 自分の実力とゴール(合格点)のギャップを知る
  4. 自分の実力とゴール(合格点)のギャップを埋めるための計画が立てれる

上記4つすべてを達成できます。

かつ、Vもぎ過去問は「まだ学習していない範囲」は除かれるので、効率良く勉強できます。

公立の過去問をやる場合だと、例えば9月や10月にやろうとすると、中3のさいごに学習する単元がまだ未学習です。

例えば数学の「三平方の定理」や、理科の「天体」、社会(公民)の「経済」などです。

未学習単元が複数ある状態で過去問をやっても、学習効果が減ってしまいますからね。

ということで結論に戻ると、リードアップ生はVもぎの過去問でがっつり過去問演習ができるので、「千葉県公立入試の過去問」を取り組むのは12月後半以降でOKです

千葉県公立過去問の取り組みペース・頻度

過去問は全部で4年分掲載されています。

正解があるわけではないですが、以下のようなペース感でいいと思います。

過去問の取り組みペース
  • 隔週で行う。
  • 1回目:年末年始
  • 2回目:1月中旬
  • 3回目:1月末~2月初め
  • 4回目:2月中旬(本番直前)

「年度の古いものからやっていくか」「新しいものからやっていくか」問題がありますが、これはどちらでも問題ないです。

山田個人的には「年度の古いものからやっていく」派です。

全国高校入試問題正解の取り組み方・使い方

続いて全国高校入試問題正解についてです。

全国高校入試問題正解とは、その年に実施された47都道府県の公立高校入試問題と、主な国立・私立高校と高等専門学校の入試問題が収録された1冊です

全国高校入試問題正解は高校受験界隈ではよく「電話帳」や「TEL帳」と呼ばれたり、「全国過去問」と呼ばれたりします。

私立高校は千葉県内だと渋幕・市川・昭和秀英のトップ3校の過去問が収録されていて、他にも開成・灘・ラサール・早実・慶應など日本トップの私立校の問題も収録されています。

以降、呼び方を「全国過去問」とします。

全国高校入試問題正解をやる目的

全国過去問をやる目的は「演習」です

全国47都道府県の公立入試問題を解くことで、色々なパターンの問題に触れます。

全国過去問は、国立・私立などすべて含めると約80年分の過去問演習ができます

とにかく入試問題を解きまくり実力をつけます。

私(山田)自身が中3のとき、受験勉強は全教科この「全国高校入試問題正解」でやりました。

夏休みからやり始めたんですが、結果、理科社会は偏差値が夏前50ちょい→冬70越え

入試本番では理科97点・社会93点を取れました。

過去問演習にはそれぐらいパワーがあります。

80年分もやると分かりますが、特に理科社会は初見の問題がほぼ無くなります。

そうなると、安定して90点以上取れるようになります

国語の漢字問題や、数学の作図や証明の問題、英語の文法・英作文あたりもたいていのパターンは網羅できます。

全国高校入試問題正解を購入するべき人・レベル・目安

全国過去問は5教科それぞれ独立しているので、教科ごとに優先度が違います。

目安としては以下の通りです。

  1. 磯辺高校以上を目指す人(偏差値50以上):理科と社会はやる
  2. 検見川高校以上を目指す人(偏差値54以上):理社+英語もやる
  3. 幕張総合高校以上を目指す人(偏差値56以上):英理社+数学もやる
  4. 市立千葉高校以上を目指す人(偏差値63以上):5教科すべてやる

目安としては上記の通りですが、基本的には全員最大限(なるべく多くの教科をなるべく多くの量)やってほしいです。

ただし、塾の理社のテキストをきちんとやれていない場合はまずはそれからです。

全国高校入試問題正解の購入時期

全国過去問は秋以降は書店だと結構売り切れてしまっていることがあるみたいです。

Amazonや楽天だと基本的には大丈夫だと思いますが。

ですので、7月~遅くとも10月くらいまでに買うのがよいと思います

補足として、全国過去問は「通常版」に加えて「分野別」というものもあります。

基本的には分野別ではなく、通常版の方をやることを勧めます。

理由としては、どの生徒もたいていの場合は満遍なく全単元の問題を解いた方が良いからです。

全国高校入試問題正解の取り組み時期・ペース・頻度

取り組み開始時期は、早ければ早い方がいいですが、目安としては11月頃からでOKです

もっと具体的にいうと、10月末~11月アタマに中3生は後期中間テストがあるので、それが終了次第です。

ペースは「なる早でガンガンやる」です

仮に5教科すべてやるとして、公立校の問題だけでも「5教科×47都道府県=235回分」あるので、1日あたり2~3回分やるとちょうど3か月くらいで終わる計算になります。

とにかく「なる早」ですね。

私立高校の過去問の取り組み方・使い方

さいごに私立高校の過去問についてです。

私立過去問を購入するべき人・やる目的

私立の過去問は、自分が受験する私立高校の過去問はすべて購入しましょう

併願推薦の学校も過去問は買った方がいいですか?

という質問を毎年もらいますが、併願推薦でも過去問は買いましょう。

理由は、「やる目的」と一致しますが

私立過去問をやる目的
  1. 出題傾向や出題形式を知る
  2. 時間配分の感覚をつかむ
  3. 合格点を取れるかどうか測る

ためです。

一般入試は当然として、併願推薦での受験でも必ず過去問を購入して取り組みましょう。

私立過去問の購入時期

私立の過去問は、受験することが決まったら購入するかたちでOKです

具体的には10月~11月前半頃までですね。

私立単願や第一志望など、志望度が高い場合は9月くらいには購入し、一度目を通しておくとよいと思います

私立の過去問は、上記の画像の通り2社から出版されています。

大した違いはないので、購入はどちらのものでもOKです。

私立過去問の取り組み時期・ペース・頻度

私立の過去問の取り組み時期は、11月中旬~12月あたまからでOKです

学校にもよりますが、だいたい5年分ほどは収録されているので、11月末から1~2週に1年分やるペース感でいいです

最終的には入試直前(本番3日前くらい)にすべてやり終えるくらいでいいでしょう。

受験校が2校あるなら、それぞれを1~2週に1年分やることになります(つまり1~2週に1年分×2校分です)。

受験校が3校以上になる場合は、併願推薦の学校についてはすべてやらずに2~3年分で終わらせてもOKです。

併願推薦の私立校の過去問より、全国過去問での演習を優先しましょう

山田優輔

人それぞれパターンが違うと思うので、塾生は随時相談してください!

注意してほしいのは私立第一志望の生徒です

第一志望だからと、

合格点が全然取れませんでした。どうすればいいですか、、、?
過去問は全部やっちゃいました。

というようなパターンです。

私立第一志望の場合は、その志望校の過去問は「合格点を取れるかどうか測定する」ための貴重な素材です

実力を付け切れていない状態で簡単に消化していいものではないので、この点は注意してください

まとめ

さいごに今回の内容をまとめておきましょう。

過去問をやる目的
  1. 出題傾向や出題形式を知る
  2. 時間配分の感覚をつかむ
  3. 自分の実力とゴール(合格点)のギャップを知る
  4. 自分の実力とゴール(合格点)のギャップを埋めるための計画が立てれる
千葉県公立過去問全国高校入試問題正解私立過去問
やる目的合格点取れるか測る演習①問題形式・構成を知る
②合格点取れるか測る
購入対象者公立受験者は全員教科と志望校による自分の受験校のものは購入
購入時期目安8~9月頃7~10月頃まで10月~11月前半頃まで
取り組み時期12月後半~公立入試直前10月末~11月末~私立本番直前
ペース感週に1年分なる早でガンガンやる1~2週に1年分×受験校分
過去問の取り組み方まとめ
山田優輔

わからないことやご質問がありましたら、メール・下のコメント欄などからお気軽にご連絡ください!

さいごまでお読みいただき、ありがとうございました!!!

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ABOUT US
山田優輔進学塾リードアップ代表
真砂生まれ・真砂育ち。稲毛高校出身。 高校では県3位のラグビー部主将を務めながら学年トップの成績を維持。指定校推薦で中央大学理工学部に進学。 大学でもGPA3.0越えで大学院への推薦を取得(GPA=大学の成績)。 主に「中3生(高校受験)」「高校生(理系)の大学受験」を担当。
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